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医療タイムス

理事長 上昌広

医療タイムス(2020/11/11) 【コラム】死に方を決められない日本、「死ぬ権利」の議論を

「日本と欧米のACPはまったく違う。最大の差は法制化の有無だ。欧米の多くの国で、患者は自ら望まない治療を拒否する権利を法律で保障されている。患者が「事前指示書」の形で自分の意思を表明しても、法的拘束力はない。ある厚労省関係者は「医師と患者の間の民民契約にすぎない」という。 日本の終末期医療では、医師は、患者の意向よりも家族を重視しなければならなくなるからだ。患者が亡くなったあと、医師が対峙するのは家族だ。彼らが不満に感じれば、訴えられる。この結果、医師は家族の有無で対応を変えることとなる。」

「日本人は、自分で死に方を決めることすらできない。まるで子どもだ。かつて、マッカーサーは「日本人は12歳」といった。状況は今も変わらない。今回の事件をきっかけに、日本人の「死ぬ権利」を議論すべきである。」

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