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研究員 山本佳奈

【連載】ちょっとだけ医見手帖 PCR検査は「隔離になったら困る」と外来患者に言われ女医が思ったこと 2022/1/12

『PCR検査をし、陽性だったら「保健所」に連絡し、入院か、ホテル療養か、自宅療養かの保健所からの指示を待つという現状のやり方には疑問を感じざるを得ません。医師がコロナ陽性と判断した時の患者さんの状態から、入院が必要かそうでないかを決めれば、十分だと思います。Aさんのように元気な人まで、高額な支払いが必要となる病院に隔離させる必要があるのでしょうか。自宅で療養していただき、オンライン診療にてフォローアップすれば十分だと思います。


 1月3日時点で、ブースター接種を終えた日本の人口の割合は0.5%です。多くの医療従事者は、2回目の接種から6カ月以上経過しており、予防効果は落ちてしまっています。そんな中で、空気感染する「重症化しにくいものの、感染力が強い」オミクロン株のコロナ患者を病院で隔離すれば、院内感染を引き起こしかねません。


 ワクチンは、自分を守ることに加え、感染拡大を予防するために接種するものです。他国のように、人が多く移動することが予想された年末年始前から追加接種(3回目の接種)を開始すべきだったと思います。2回目の接種から時間が経過すれば予防効果が低下することがすでに報告されているのですから、今すぐにでも3回目の大規模接種の開始をお願いしたいです。』

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