タリバン支配下のアフガニスタンにおける
医師・研究者への支援のお願い

2022年1月7日

寄付結果報告と御礼

(アフガニスタン関係者への支援は継続して活動してまいります。寄付フォームよりご寄付いただけますと幸いです。)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

医療ガバナンス研究所、ときわ会常磐病院
尾崎章彦

2022年1月7日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp

 

医療ガバナンス研究所、ときわ会常磐病院で活動をしております尾崎章彦と申します。2021年11月27日のMRIC( http://medg.jp/mt/?p=10660 )、また、同年11月27日・28日に開催された「現場からの医療改革推進協議会シンポジウム」において、アフガニスタン出身で、現在イランのシャヒドベヘシティ医科大学で学んでいるショーラ・カデリさんへの金銭的なご支援をお願いいたしました。彼女が、ハーバード大学メディカルスクールが主催する研究ワークショップ「 Global Clinical Scholars Research Training 2022-2023」に参加するための費用6950米ドル(約79万円)を捻出するためです。

 

本稿においては、これまでいただいた寄付の報告と、その具体的な使途をまずご報告させていただきます。その上で、ショーラさんからの感謝状も紹介させていただきます。

早速ですが、今回皆様に寄付をお願いし、これまでに、33名の方々から、合計で120万4908円のご支援をいただくことができました。これにより、問題なく彼女の学費をハーバード大学にお支払いすることができます。このような多大なご支援を頂けたことに、まず感謝申し上げます。

また、今回は、彼女の学費をお支払いした後、約41万円の寄付金が手元に残ります。この手元に残った寄付金についても、来春にイランの医学部を卒業し、米国に渡るショーラさんのために、使わせていただきたいと考えております。具体的には、米国への渡航費と現地での当座の滞在費です。彼女からの感謝状にも有りますが、彼女は、米国東海岸でポスドク相当のポジションを得て、さらに研鑽を重ねていく予定です。当初、これらの費用は、今回の寄付でカバーすべき費用としてカウントしておりませんでしたが、想定より多くのご支援をいただけた今、彼女にこの資金を託すことが、寄付をいただいた皆様に最も報いることであると判断いたしました。

一方で、医療ガバナンス研究所としては、今後も、継続的にアフガニスタンの医師や研究者における医療・医学研究を支援し、彼らがアフガニスタン国民に貢献していくお手伝いをできればとも考えております。実際、皆様に寄付をお願いした際に、「もし想定よりも多くのご支援をいただけた場合、他のアフガニスタンの医師や研究者を支援するためにもその寄付を使用していく」とお約束しました。そういった意味においては、今回手元に使って寄付金を、ショーラさん以外で、同様の機会を求める方々にお使いすることも選択肢としてあり得ます。ショーラさんもそのような思いをご存知であり、彼女からの申し出で、渡航費と滞在費については、一時的な無利子奨学金として貸与することと致しました。いずれ彼女が有給のポジションを得た場合には、少しずつ返済していただくお約束をしています。このような申し出を彼女からしてくださる点にも、利他の心でアフガニスタンのことを想う彼女の精神が表れているように、感じました。

以上、今回皆様からいただいた寄付の現時点で想定される使途について、簡単ではありますが、ご報告をさせていただきました。彼女は、最近も、世界的に最も著名な学術雑誌の一つであるNature誌のニュース記事において、タリバンがアフガニスタンの科学界に与えた負の影響についてコメントするなど、現地のアフガニスタンの状況について積極的にコメントをしています。英語ではありますが、ぜひお目通しいただけますとありがたいです。
ghttps://www.nature.com/articles/d41586-021-03774-y

また、今回の支援活動は、私にとっても、「教育を受ける」ということが、決して当たり前なことではないという事実を再認識する貴重な機会となりました。微力ではありますが、今後も継続的にアフガニスタンの医療・医学研究を支援し、それを通じて、困難な時期にある現地の方々の健康や幸福に少しでも貢献できればと考えています。

 


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今回、私を信頼して寄付をしてくださった皆様へ、感謝の気持ちを込めて
ショーラ・カデリ

今回、皆様には、ハーバード大学において、2022年より1年を通じて開講される「 Global Clinical Scholars Research Training 2022-2023」の学費をご支援いただきました。本当に感謝にしています。この文章を認めたのは、皆様にできる限りの感謝の想いを伝えたかったからです。この文章を通じ、少しでも、私の感謝の想いが皆様に伝わることを願っています。

昨今の困難な世界情勢の中で、見知らぬ誰かを信頼し、その相手に、仕事や努力の対価として得た金銭を託すことは、容易ではありません。そのような明白な事実を考えるにつけ、皆様から支援をいただくことができた私は、本当に幸運であったと思います。また、今回皆様から寄付をいただく中で、極度の飢餓や貧困に喘ぐアフガニスタンという国家への、日本の皆様の想いを強く感じ取ることができました。

私はこれまで「アフガニスタンの国民の健康と幸福のために生きる」ことを、人生の目標と定め、生きてきました。そして、皆様の今回のご支援は、私の決意をさらに強めてくださったように思います。皆様からのご支援がアフガニスタンの国民のより良い暮らしにつながるよう、今後も自己研鑽に努めて参ります。どうか見守って下さいますと幸いです。

振り返ってみると、私にとって、学校に通うことは当たり前のことではありませんでした。タリバンが崩壊する前、女性は家から出ることが許されず、教育の機会は男性のみに与えられた権利でした。そこでは、学校に通うことは、文字通り、私だけでなく、他の多くの女子にとって「夢」だったと言えます。その後、2001年にタリバンが崩壊したことで、女性の権利も幾分か認められるようになりました。そして、6歳になった時に、私は学校に通うことを許されたのでした。

もちろん、当時のアフガニスタンの学校は、安心して教育を受けるには程遠い状況でした。教室のほとんどにはドアはおろか、天井や壁もありませんでした。もちろん、エアコンなどあるはずもなく、冬の寒さや夏の暑さは身に堪えました。ただ、5〜6歳から30〜40歳までの様々な年齢の生徒が、学校に通い、そこで教師の方々から学びの機会を得ることができたのは、タリバンの支配に苦しんできた私たちにとって、それのみで、特別な意味を持っていました。

私が医師を志したのもこの頃です。学校で教育の機会を得たことに喜びを感じていた一方で、一度学校の外に出れば貧困が蔓延し、街には戦争で障害を負った方々、そして、助けを求める女性や子どもが溢れていました。当時、私は6歳の子どもに過ぎませんでしたが、彼らの多くが医療的なケアを必要としているということに気づくのに、多くの時間は要しませんでした。そのため、私にとって、医師という職業を目指すのは自然な流れだったと言えます。医師になるには、医学部に合格することが必要です。それ以来、私は、カンコール(全国統一大学入学試験)で優秀な成績を修めることを目標に、懸命に勉強していきました。

また、自身の勉学と並行して、私は、他の同世代の女の子が学校で教育を受けられるための支援活動も行ってきました。というのも、タリバン政権が崩壊した後のアフガニスタンには、学校に通ったことのない女子が多くいたからです。彼女らの中には、年齢を重ねて本来のタイミングを逃した結果、小学校に通うことに抵抗を感じている方々もいました。そこで、私は、彼女らが小学校で学び直したり、中学校や高校に直接入学できるように、継続して、彼女らの勉強の支援を行ってきました。その総数は約50人に上ります。

場所の確保においては、私たちの宗教施設であるモスクの責任者と交渉を行いました。多くのモスクには、イスラム教の科目を無料で学ぶことができるいくつかの集会部屋(写真)が備わっているからです。そして、幸運なことに、私たちは、その一角を使わせていただくことができました。この活動は行政の目にも留まり、2013年、私は、故郷のバルク州から、地域教育に多大な貢献をしたとして表彰を受ける栄誉にも預かりました(アフガニスタンの全ての州の教育省に、成績優秀者や優れた経歴を持つ人物を評価し、表彰する制度があります)。

http://expres.umin.jp/mric/mric_22004.pdf

2014年にも嬉しいニュースがありました。その年、私はカンコールを受験したのですが、25万人にのぼるカンコール受験生の中で、1位の成績を修めることができたのです。女性がカンコールで1位となったのは、その長い歴史の中でも極めて稀なことであり、このニュースは、BBCなどの国際的なメディアで取り上げられた他、多くのSNSにおいて人々の話題に上りました。そして、その影響もあってか、私は、英国、米国、フランス、トルコ、マレーシア、イランなど、多くの国々から、奨学金の提供の申し出をいただきました。

しかし、幸運はここまででした。私の家族は、私が、これらの奨学金を受け取ることを許可しなかったのです。その理由は、私が女性であることです。詰まるところ、彼らは、女性はイスラム圏にいるべきだと考えているのでした。もし、私の兄や弟が、その時の私と同じ状況にあったのであれば、家族から同じような扱いは受けなかったように思います。これは、自身の家族の中にも、男女差別が存在していることを実感する辛い出来事でした。

紆余曲折ありましたが、親戚の仲介もあり、私はなんとかイランのシャヒドベヘシティ医科大学に入学することができました。イランにおいては、アフガニスタンでは決して得ることができなかった教授方との交流や教材に加え、個室の勉強部屋も手に入れることができました。それは、私にとって、本当に特別なことでした。イランにおいては、カンコールやGPAの成績(18.6/20)、複数の学術論文出版などを評価していただき、全国優秀学生支援機構(National Organization for Development of Exceptional Talents)の会員に選出されました。その結果、医学以外にも公衆衛生学を学ぶ機会を得て、MPH(公衆衛生学修士)の学位も取得することができました。

一方で、イランにおいては困難な出来事もありました。イランは世界でも有数の難民を抱えており、その大半がアフガニスタン難民です。そして、イランにおいては、アフガニスタン難民に認めている権利は、長年にわたり限定的なものでした。現在は幾ばくか改善していますが、かつての抑圧の影響は依然として残っています。例えば、私は有効なパスポートと滞在許可証を持っているにも関わらず、現在に至るまで、正規の職に就くことや、シムカードやイラン国内の銀行に口座を持つことは認められずにいます。

また、イラン当局が難民に認めてこなかった権利の最たるものが、教育です。数十年前のイランにおいては、難民が、イラン国内で教育を受けることが禁止されてきました(現在ではそのような措置はなくなりました)。そのため、当時のイランにおいて、難民の間に生まれた子どもらのほとんどは、読み書きができなかったり、本来のタイミングより遅れて、学校に通い始めることになりました。実際、私の医学部のクラスメートには、私より10から15歳ほど年上の方もいました。

とは言え、イランの地で医学を勉強できたことに、私は心より感謝しています。そして、自身の経験も踏まえて、教育は、アフガニスタンという国家が、今後自由と発展を維持していく上で、唯一の方法であると信じるに至りました。現在は、アフガニスタンの国民にとって困難な時期です。しかし、アフガニスタン国民が、自分たちに本来認められるべき権利や、正義とは何かについて正しく理解していれば、タリバンに心まで支配されることはないはずです。そして、そのために教育は必要不可欠と言えます。

もちろん、私自身にとっても、教育は今後も重要な意味を持ち続けると思います。私はアフガニスタンを変革していくチェンジメーカーとなり、その国民のために貢献していきたいと考えています。しかし、それを実現するには、私の実力はまだまだ不十分です。現在、私はイランで最後の1カ月を過ごしていますが、もし許されるのであれば、今後も、高い教育水準を誇る国で学びの機会を得て、成長し続けたいと考えています。

これまで私の人生には多くの困難がありました。ただ、医学や公衆衛生学修士、そして、産婦人科を志したのは、そのような困難な人生の経験があったからとも言えます。その意味で、私が産婦人科を志した理由は、臨床的な観点からの興味に留まりません。女性のために奉仕し、彼女らの健康を改善し、そのために必要な研究に従事していきたいと考えるようになったのは、女性であるがゆえに、どれほどのチャンスや権利を失ってきたかという、私自身の人生経験に深く根ざしています。

先日、米国テキサス州のベイラー医科大学の産婦人科の教授が、将来的に私が彼の教室のポスドクに準じたポジションで働くことを許可してくださいました。また、そのイラン出身の教授は、感謝すべきことに、私が実際に米国に渡航した際の生活費を捻出すべく、現在、資金確保に尽力してくださっています。また、もし許されるのであれば、今後、米国において、産婦人科診療のトレーニングを受け、産婦人科医として必要なスキルも身につけたいと思います。今後も多くの困難が私を待ち受けていると思いますが、それらを乗り越えて、医師として、私と同じ経験をしているアフガニスタンの女性や子どもの幸福に貢献できるよう、これからも自己研鑽に努めてまいります。

そして、その意味で、今回皆様にご支援いただいたハーバード大学のプログラムに参加できることは、大きな意味を持ちます。このプログラムの中で、将来、アフガニスタンの方々のために活動するために必要な、研究能力とリーダーシップの緒を掴むことができればと考えています。そして、このプログラムが終わった後も、女性の健康意識を高め、女性が教育を受ける権利の重要性を啓発するとともに、女性の健康上の問題を明らかにするための研究を行なっていくことで、アフガニスタンに住む女性たちの生活を向上させていくことを、改めて皆様にお約束します。

最後になりましたが、 皆様の温かいご支援に触れ、「誰か自分以外の方を助け、支援する」という人生の重要なミッションに、改めて気づくことができました。ここに、皆様の無限の優しさ、寛大な支援、そして私という人間を信頼して下さったこと、全てに最大限の感謝を伝え、筆を置かせていただきます。

本当にありがとうございました。

心を込めて
Shohra Qaderi

2021年11月26日                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

≫尾崎章彦、ときわ会常磐病院                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       

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医療ガバナンス研究所で活動させていただいている医師の尾崎章彦と申します。今回筆を取らせていただいたのは、日頃一緒に仕事をしているアフガニスタンの医師や研究者に支援をお願いしたいからです。もちろん、そのきっかけは、2021年8月に、タリバンがアフガニスタンを再び掌握したことです。

 

筆者がアフガニスタンの研究者らと仕事をするようになったのは、2020年です。信頼するネパール人の友人医師から、アフガニスタンの首都カブールに位置するカテブ大学のサイード・モサビ教授とその同僚らをご紹介いただきました。モサビ教授は感染症学を専門とする研究者であり、筆者のネパール人の友人を介して、新型コロナウイルス感染症に関して実施した調査研究の論文化を手伝って欲しいという依頼をいただきました。その調査は、アフガニスタンの住民が新型コロナウイルス感染症をどのように捉えているか、また、どのように感染対策を実施しているか評価したものでした。その後、筆者を中心に、このテーマに興味を持つ医療ガバナンス研究所の有志の研究者で支援を行い、災害専門誌であるDisaster Medicine and Public Health Preparednessに、発表することができました(https://www.cambridge.org/core/journals/disaster-medicine-and-public-health-preparedness/article/community-behavioral-and-perceived-responses-in-the-covid19-outbreak-in-afghanistan-a-crosssectional-study/5EEB7D0507C0E98F2B20E84E74D44D31)。この調査をきっかけに継続的にやり取りをする関係性となり、モサビ教授とは合計で3本の論文を発表しています。

 

このような活動を続ける中で、モサビ教授の同僚の方々とも仕事をする機会に恵まれました。中でも印象深かったのが、医学生のショーラ・ケダリさんです。彼女はアフガニスタンで生まれ育った後、抜群の成績を修め奨学金を得て、イランのテヘランにあるシャヒドベヘシティ医科大学に進学した才女です(2022年卒業見込み)。並行してカテブ大学にも籍を置き、モサビ教授の元で様々な調査を行っていました。

 

彼女はとりわけ女性の健康に関心を持っており、将来は産婦人科医となってアフガニスタンに戻り、女性の健康に貢献することを目指していました。実際、自身の関心に基づき、彼女は、アフガニスタンの子宮頸がん患者さんの受診契機について評価し、論文として発表しています(https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/frph.2021.783271/abstract)。それによると、多くの子宮頸がん患者が、症状自覚後1年近く医療機関を受診していなかったことが明らかとなっており、子宮頸がんの症状についてさらに啓発を進めることが重要であることがわかりました。

 

しかし、今回のタリバンの帰還により、彼女の計画は暗礁に乗り上げています。例えば、タリバンのカブール掌握後、彼女は、タリバン政権下で、母子保健が深刻な危機に陥る可能性を憂い、Natureに、「アフガニスタン:タリバンの帰還が母体の健康を脅かす」というタイトルの論文を発表しました(https://www.nature.com/articles/d41586-021-02551-1)。すると、論文が発表された2021年9月21日より、WhatsAppやMessengerを介して、タリバン構成員から、彼女に、アフガニスタン国内の大学の名前を使わないように警告のメッセージが届くようになりました。そこで、彼女は、Natureに、論文の自身の所属からカテブ大学を削除するように依頼、所属が実際に削除された9月24日以降、タリバンからの警告は止まったとのことでした。タリバンが、国内からの批判に極めて敏感になっていることがわかります。

 

そして、この例からも、タリバン政権下において、アフガニスタン国内で女性の権利や健康の向上を訴える活動を行うことが極めて困難であることがお分かりいただけるかと思います。

このような困難な状況の中でショーラさんが現在考えているのは、自身のスキルをできる限り磨くことです。その一環として、彼女はハーバード大学メディカルスクールが主催する研究ワークショップ「 Global Clinical Scholars Research Training 2022-2023」への参加を希望しています。すでに彼女は選抜プロセスを突破し参加を許可されていますが、学費免除の依頼にも関わらず、6950米ドル(約79万円)の支払いを求められています。

 

そこで、不躾なお願いですが、もし彼女の活動にご賛同いただけましたら、ハーバード大学において彼女が勉強するための費用のいくばくかについてご支援をお願いすることはできないでしょうか。筆者は、彼女が将来アフガニスタンに戻って、多くの女性の健康に貢献すると確信しています。そして、彼女を信じて筆者も支援を行うつもりです。皆様におかれましても、どうか温かいご支援をお願いいたします。また、もし想定よりも多くのご支援をいただけた場合、他のアフガニスタンの医師や研究者を支援するためにもその寄付を使用してまいりたいと考えています。

 

御支援をいただける場合、医療ガバナンス研究所の寄付申込フォームに入力いただき、以下の口座にお振り込みお願いいたします。なお、通信欄には、「ショーラさん寄付」など、この目的のために振り込まれたことがわかるよう記載いただけますと幸いです。

 

 銀行名:楽天銀行(銀行番号0036)

 支店名:第一営業支店(支店番号251)

 名義:特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所

 カタカナ:トクヒ)イリョウガバナンスケンキュウショ

 口座番号:普通 7623914

 

最後に、お時間が許しましたら、彼女からのメッセージについてもお読みいただければ幸いです。

≫ショーラ・ケダリ「ご支援のお願い」

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私は、かつてタリバンがアフガニスタンを統治していた1997年に、アフガニスタン北部(バルク)の大家族の5番目の娘として生まれました。その後、タリバンの支配が2001年に終焉し、初めて、私を含む女子生徒は、学校への通学を許可されることになりました。性別に基づく不平等や差別が文化や歴史に深く根ざして存在するアフガニスタンにあり、私は、徐々に、女性や少女の健康が軽視されていることに気づくようになりました。そのため、学生時代から、女性のエンパワーメント、リーダーシップ、健康、そして、意識向上のために、懸命に努力してきました。

 

また、勉学についても絶え間ない研鑽を続け、全国統一大学入学試験Kankorにおいてはその年の1位を獲得することができました。アフガニスタンにおいては、私の母が私を出産したときもそうでしたが、特に地方の女性は、医療サービスをほとんど受けられない過酷な状況で出産を強いられています。このことから、私は産婦人科医となるべく、医学の道を選びました。

 

また、私は、アフガニスタンの保健医療サービスを改善する手段として、研究活動についても強い関心を持ってきました。そのため、アフガニスタンのカブールにある研究型私立大学の草分け的存在であるカテブ大学の門を叩き、研究助手としても働き始めました。そこでは、アフガニスタンにおける弱者、すなわち、特に女性と少女の健康上の不公平に対処することを目指して、研究活動を実施してきました。そして、研究成果を医学ジャーナルに発表するとともに、アフガニスタンの住民にフィードバックすることができた時、自身の努力が報われつつあるという喜びを感じることができました。

 

しかし、タリバン政権が誕生した直後、米国はアフガニスタン中央銀行の資産を凍結することを決定しました。また、米国をはじめとする各国政府や国際通貨基金、世界銀行も、アフガニスタンへの金融支援の停止を決定しました。経済的困窮と貧困は指数関数的に増大し、食料を確保するために家財道具を売る人や、従業員の給料が数ヶ月間支払われていない方々も相次いでいます。 私も例外ではありません。私の家族、経済的支援者、そして私も収入を失い、多くの困難に直面しています。

 

このような困難にも関わらず、もし許されるのであれば、私は、より良い教育を受け、アフガニスタンの国民に貢献するという子供時代からの目標を追い続けることができればと考えています。短期的には、ハーバード・メディカル・スクールのワークショップ(グローバル・クリニカル・スカラーズ・リサーチ・トレーニング2022-2023年プログラム)に参加し、アフガニスタンの方々のために貢献するため、自らのスキルをさらに高めることを希望しています。日本の方々に、どうか私の熱意をご支援いただきたいと考えています。