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東大医学部の研究不正

昨日から東大医学部の研究不正が報じられています。告発文をいただきましたので、先ほど、ツイッターで公開しました。

何人かの基礎の教授にお見せしましたが、「100%アウト」と口を揃えます。長年にわたり、不正が続いていたことになります。周到にデータをいじっており、悪質です。不正の構造は加藤茂明先生の研究室と同じです。

批判されている門脇孝教授は日本内科学会の理事長。新専門医制度の推進の中核です。私は、彼が不正をしたとは思いません。そんなことする必要がありません。ただ、ボスとして責任があります。果たして、どんな形で責任をとられるのでしょうか。

加藤先生は、すべての公職を去りました。そして、浜通りの復興に全力を尽くしておられます。写真は相馬市の星槎寮での光景です。加藤先生と、その弟子たちです。震災後、被災地に移り、診療しています。加藤先生のお陰で、彼らが力をつけています。

相馬の星槎寮にて

私は加藤先生を尊敬しています。東大の誇りだと思っています。今年、いわきに研究室を開設しました。もう一度、ネーチャーを書いて欲しいと思っています。私の夢です。 もちろん、難しいことはわかっています。ただ、加藤先生ならできると思います。多くの弟子が育ち、彼らが加藤先生に恩返ししたいと思っているからです。

このことは地域の方々もわかっています。南相馬で学習塾を経営する番場さちこ先生の文章をご紹介します。 http://medg.jp/mt/?p=2526

加藤先生は医師免許を持たない研究者です。科学者の矜持を見ました。

門脇教授以下不正を指摘された四名は、医師免許を持つ臨床医です。果たして、どのように対処するのでしょうか。

ちなみに、不正の指摘は今回が初めてではありません。これまでは、不正を指摘されても、黙りを決め込み、徒党を組んで保身をはかってきました。そして、周囲も表だって批判しませんでした。 ノバルティス事件以降、ずっとそうやってきました。人心は離れ、内部告発が止まらず、醜態を晒しています。ダメなリーダーがいつまでも居座り、社会の信頼を完全に失ってしまいました。 東大医学部が全てダメなわけではありません。実は事件の多くが、私がかつて所属した旧第三内科です。東大医学部問題は三内問題と言って過言ではありません。

三内は日本最古の伝統ある内科です。大勢の尊敬できる先輩がいます。ところが、昨今のリーダーたちが先達が築いた遺産を駄目にしました。恥ずかしく思います。

東大は社会の公器です。日本の財産です。門脇さんたちの私物ではありません。いまこそ、真摯な議論が必要です。医師の自律が問われています。

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