Foresight

理事長 上昌広

【連載】医療崩壊 (44) 世界の趨勢「頻回検査」しか新型コロナ拡大は防げない 2020/12/7

https://www.fsight.jp/articles/-/47573

「11月20日、米コロラド大学の研究チームが米『サイエンス・アドバンシーズ』で発表した研究を信じれば、検査は精度より頻度が大切ということになる。

ジョー・バイデン次期米大統領は、新政権下でコロナ対策にあたる専門家チームを立ち上げ、安価な迅速検査の利用推進など、具体的な戦略の策定を進めている。これは感染対策だけでなく、経済対策も念頭においた対応だ。頻回の検査によって感染していない人を確認し、経済を回していくのだ。

「検査拡充という世界の流れの中で、唯一の例外が日本だ。厚労省が主張するように(PCR検査の)偽陽性が高頻度で起きるなら、世界中で大問題になっているはずだ。ところが、世界で「陰性なのに入院する人が増え、医療崩壊」している国は存在しない。現在の世界のコンセンサスは、「頻回に検査すること」。

主要国の感染者数、死亡者数、医師・病床数の一覧だ。「欧州の優等生」と言われるドイツの場合、人口あたりの感染者数・死者数は日本の10.9倍、11.3倍で、医師数こそ1.7倍だが、病床数は6割しかない。これでも、ネットを検索すれば、「ドイツが医療崩壊しないワケ、現地医師『病院は臨戦態勢』」(『TBS NEWS』 4月8日)のような記事が多数でてくる。日本は医師や病床数など医療リソースを有効に活用していないと言わざるを得ない。日本の医療は診療単価から医師数、病床数まで、厚労省が統制している。現状に合わせて、柔軟な対応ができない。これも厚労省の責任が重い。