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Japan In-depth

  • eyamashita1101
  • 7月28日
  • 読了時間: 1分

理事長 上昌広


国立大学病院の「赤字」問題と「補助金依存」からの脱却


2025/7/24


大学病院経営は今、歴史的な転換点を迎えています。


 日本の医療の象徴である東大病院でさえ、従来型モデルの限界が鮮明となり、持続的な赤字構造に直面しています。背景には、収益性の高い診療領域の縮小、巨額な固定費、そして競合施設とのイノベーション競争が存在します。「名門」の地位に安住できる時代は終わり、抜本的な経営戦略の再構築が不可欠となっています。


 一方で、福島医大は震災以降、急速な成長と財務基盤の強化を果たしつつも、補助金依存の拡大という新たな課題に直面しています。国立大学全体でも、政府交付金や大学ファンドの運用益への依存度が高まる中、資産運用を基盤とし経済的・学問的な自立を実現する私立大学の存在感が際立っています。


 歴史を振り返れば、大学は制度的独立を確立しながらも、経済的自立の実現には至っていません。補助金に頼らず、地域社会と共鳴する自律的な大学としての姿を築けるか――そのための道筋として、「選択と集中」を軸に据えた大学経営の再設計を提起する論考です。



Summary by E. Yamashita, MEGRI (based on original articles authored by others).

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