top of page

東洋経済ONLINE

理事長 上昌広

3回目以降の副反応が怖い人に知ってほしい現実 ワクチン接種の安全性をもっと高める必要がある 2022/3/26

ワクチンは有効だが、副反応を伴う。そして、時に致死的になる。3月22日、このことについて検証したわれわれの論文が公開された。中心になったのは山下えりかと瀧田盛仁だ。本研究では、厚労省が公表した副反応情報、アメリカのワクチンデータベース「VAERS」、および欧州のデータベース「EudraVigilance」を用いた。詳細は省くが、3つのデータベースすべてで、ワクチン接種後2日目に死亡の報告が増加していた。図1は日本のデータだ。ただ、これは報告バイアスの可能性がある。

われわれが注目したのは性差だ。ファイザー製のワクチンの投与量は、アジア諸国が参加していない国際共同第一相臨床試験に基づいて設定されている。その結果は、アメリカ『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』に2020年10月14日に掲載されている。

 つまり、投与量を増やすほど、副反応は強くなるのだが、世界各国が承認した投与量は、人種、性別、体重に関わらず、(最大量の)1回あたり30マイクログラムだった。小柄な人には副反応が強くなる可能性がある。」

日本人女性成人の平均体重は約50キログラムだ。一方、日本人男性の平均体重は約70キログラム、アメリカ人男性は約90キログラムだから、日本人女性は、日本人男性の1.4倍、米国人男性の1.8倍のワクチンが投与されていると考えることもできる。

 注目したのは、男女の死亡率の比の経時的な推移だ。結果を図2に示す。予想通り、男女の死亡率の差は、接種後1週間以内は女性のほうが高く、その後、減少し、2週間以降では、男性の死亡率のほうが高くなっていた。つまり、死亡率は時間の経過とともに変化していた。この変化は統計的に有意であり、偶然の影響では説明できない。過剰投与による副作用が影響している可能性については議論の余地がある。

 死亡例を見直し、ハイリスク群を同定し、ワクチン減量も含めて、安全性を高める対策を早急に講じなければならない。個人レベルでの対応としては、主治医と相談することをお奨めする。それぞれの状況に応じた柔軟な対応が必要だ。」





bottom of page