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毎日メディカル

  • eyamashita1101
  • 7月21日
  • 読了時間: 2分

理事長 上昌広


大腸がんや胃がんの一部には手術が要らなくなる?! 米国の衝撃研究の中身


2025/7/8


手術を回避するがん治療──新たな時代への兆し


 米国で実施された臨床試験が、英医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(NEJM)』の巻頭・巻頭言で紹介されました。

対象は、ミスマッチ修復機能欠損を持つ固形がん患者です。術前に免疫チェックポイント阻害薬を投与し、がんが完全に消失すれば手術を行わないという新たな戦略が検討されました。

 治療を完了した103人のうち、84人が完全奏効を達成し、そのうち82人が手術を受けずに経過観察となりました。再発は5人のみで、2年間の無再発生存率は92%に達しています。

 がん治療におけるパラダイムシフトを示す結果として注目されています。


 一方、この治療法は対象患者が限られ、がんの種類によって効果にばらつきが見られます。そのため、多くの患者では早期に手術へ切り替える判断が求められ、治療経過を継続的かつ正確に把握するモニタリングが不可欠です。

 こうした中で注目されるのが、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いたリキッドバイオプシーです。画像検査で捉えきれない再発の兆候をリアルタイムで検出する可能性が示される一方、単独での活用には限界があり、今後の研究の進展が期待されています。


 日本でも個別化医療の研究が進んでおり、この分野の臨床研究への関心は高まりつつあります。

世界の最前線で進む試みを知ることで、がん治療の未来に新たな希望を感じさせる内容となっています。



Summary by E. Yamashita, MEGRI (based on original articles authored by others).

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